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デザイン業界の歩き方

若手デザイナーの為のライフハックメディア!デザイン業界で楽しく働くヒントをお届けします^^

【みなし残業制度がデザイナーを殺す!?】問題点と対策

サービス残業多い・・・ デザイナーの転職 働き方

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「デザイナーは残業が多い職業だ!」と良く言われますよね?

これは80%事実だと思います。

全部の会社が当てはまる訳ではないですが、一部の会社ではかなりの長時間勤務、しかも残業代が出ない会社が存在します。『みなし残業』と呼ばれる制度を採用している所ですね。哀しいかな、クリエイティブ系のお仕事では割と良くあるケースでしょう。。。(当然、規則正しく、楽しく働ける会社もあるので絶望する必用は無いですよ^^;)

 

慢性的な残業は必ずデザイナーの心と体を蝕みます。
残念な事に、中には体調を崩してしまい退職、休職を余儀なくされる人もいますね。
実は僕の妻も1年前から体調を崩し、現在も療養生活をしている元グラフィックデザイナーです。(忙しい時期は週3日、泊まり込みで仕事をしていました…)今尚、復職出来る兆しは見えません。。。20代前半で若く体力がある時はまだ良いですが、20代後半から30代になると十分な休養を取れないと心と体が激務に耐えられなくなる人が多いんですよね。。。特に男性よりも女性のデザイナーさんが体調を崩してしまう場合が多いと感じます。

 

『みなし残業』など、残業代が時間管理されていない会社では長時間勤務勤務になりがちです。いわゆるサービス残業をしなければいけない消耗戦の最前線。

 

休職、退職に追い込まれるという事は、デザイナーがこの世界から1人死んでしまう事と同義と言っても過言ではないでしょう。

 

そこで、今日はみなし残業制度に潜む一つの罠について、少しお話をしようと思います。日本のデザイナーの地位向上、労働環境がより良くなる事を願います。


みなし残業とは?

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時間管理で給料を払うのではなく、月毎に決まった額を残業手当として労働者に支払う制度です。裁量労働制とも言い、外回りが多く労働時間の正確な把握が難しい労働者や開発職や研究職・デザイナーや会社の運営に関わるなどの職種に適用される制度です。

 

現状、日本のクリエイティブ系の職業では20時間分の残業代を支払っている会社が多いようです。(金額でいうと3万円〜5万円位)勿論、単月の残業が20時間に届かなくとも一定額支払われます。ですが、裁量労働制を採用している会社のほとんどは残業時間が超過している従業員がほとんどではないでしょうか(詳しい数字は分かりませんが、周囲を見渡すと相当オーバーしていると感じます)


みなし残業に潜む罠

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ぼくが考える、みなし残業制の一番の弊害は『マネジメント力の低下』です。そして、その弊害から起こる問題を多くのケースで現場のデザイナーが尻拭いをさせられています。

 

それはどういう事か?

 

デザイン事務所など、デザインを主とする会社でもデザイナーの他にも営業の方やディレクターの方、経営層の方がいますよね?会社毎に様々な仕事の仕方があると思いますが、一般的に営業やディレクターの人達がクライアントとの直接やり取りをする窓口になり、仕事を貰って来たりスケジュールやデザインの方向性を調整します。そして、その指示を受けてデザイナーが試行錯誤を繰り返しながらデザインをアウトプットします。人が見たり触ったり出来る形に仕上げ、クライアントに納品するまでが一つの仕事の流れになりますね。仕事量の話をすると、特にデザイナーは他の職種の人達が帰った後も会社に残って夜遅くまで仕事をしている人が多いのではないでしょうか?

 

長時間労働に陥る大きな原因の一つとして、コミュニケーションの伝達ミスがあげられます。(その他にも原因は考えられますが、ここでは省かせて頂きます)

クライアント、経営者、営業、ディレクター、デザイナーと様々な人、役割分担があるので度々デザインの方向性をめぐる議論が起こります。デザインの価値を決める本質的な議論であれば良いのですが、コミュニケーションの伝達ミスで起きる『言った、言わない論争』は本当に不毛です。。。大人なので、例え論争にならずとも伝達ミスで起こったデザイン修正は心身共に堪えます。。。それでもデザイナーが何とか踏ん張って(徹夜などをして)締め切りギリギリで納品するのが最終手段の会社も少なくないはずです。

 

僕が色々な会社のデザイナーさんの話を聞いて感じたのは、『みなし残業』を取り入れている会社ほどコミュニケーションの伝達ミスが多いという事です。

 

そういう環境の中にはクライアント発注依頼時の『議事録』やデザイン納品用の『仕様書』といったものを把握していないデザイナーさんもいました。これは営業の方やディレクターの所で意図的にストップしている会社もあるのかもしれませんね。「どんな状況になっても迅速に対処をする」ことを仕事を受注して貰う際の売りにしているケースでしょう。

 

デザイン開発をする前に色々決める事はとても大変です。

なので、「何か不測の事態が起こってもデザイナーが何とかしてくれる!(みなし残業制で終業時間がないから)」という状態だと「今決めなくてもデザインしながら考えよう!」という問題の先送りが頻繁に行われる様になりがちです。。。

(確かに、デザインは手を動かしてみなくては分からない事が沢山ありますが、開発を始める前にダイレクションを良く議論する事は決して怠ってはいけません)

 

そしてこの状況が長く続くと益々会社のマネジメント力が低下していく悪循環。デザイナーにとっては本当に悲劇です。。。

 

デザイナーとして出来る対処は?

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「デザイン修正がやたらと多い・・・」

「コミュニケーションが上手く取れていない・・・」

↑こんな風に感じる事が多々ある場合、『議事録』『仕様書』といったオフィシャルな書類・メールを都度、自分から要求してみましょう。

なんか凄く当たり前の事すぎて、書いていて申し訳ない気持ちなのですが『ブラック』と言われる労働環境にある程、正式なプロセスを踏んでいないケースが多いです。(正式なプロセスを取りたがらない?)そして、何も知らない若いデザイナーさんが尻拭いをする為に死ぬほど苦労してしまいます。

 

これは会社の大小は余り関係ありません。

SOHOと呼ばれる様な社員が10人にも満たないような小さなデザイン事務所でもしっかりマネジメントされている会社は沢山あります。ぼく個人の見解では50人から100人程の規模で、それなりに人数が多い会社の方が酷い状態になりがちだとも感じています。

 

確かに、若手デザイナーから『議事録』『仕様書』といったオフィシャルな書類を要求するのはクライアントやディレクターの方から良い顔はされないでしょう。ですが、まず最低限ここをキッチリしておかないと、労働環境が改善する事は確実にないでしょう。。。

 

まとめ

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仕事の進め方など『会社の文化』は本当にそれぞれです。

『みなし残業』を採用している優良会社も多いです。(一部上場会社など大きな会社は『みなし残業』を廃止にする方向に社会が進んでますが)

 

「何か不測の事態が起こってもデザイナーが何とかしてくれる!(みなし残業制で終業時間がないから)」という状態だと「今決めなくてもデザインしながら考えよう!」という問題の先送りが頻繁に行われる様になりがち。。。なので、どうしてもプロセスの改善が見られない場合は体調を崩す前に転職準備をするなどしておきましょう。一度心身のバランスを崩してしまうと回復に年単位で掛かってしまいますからね。。。

 

長時間労働で苦しむデザイナーさんが1人でも少なくなる事を心から祈っております。

 

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