ぼくは10年間インハウスのプロダクトデザイナーとしてお仕事をしてきました。
その間いろいろな経験をしました。楽しい事も辛い事も沢山ありましたね。
そして今、一番感じているのは「インハウスデザイナー」ってこれからの時代に合っていないよな・・・^^;
という危機感です。
理由は簡単です。時代がすごいスピードで変わっているのに、インハウスデザイナーの意識はゆっくりとしか変われないからσ(^_^;)
会社という防波堤に守られているから、外の波にさらされていないんですもの。当然です。インハウスの良い所もいっぱいあるのですが、もっと意識を変えていかないと、将来は危険だなと感じています。。。(勿論メリットも沢山あると知っています)
これからの時代、インハウスデザイナーとしてレベルアップしていく上で3つの「守・破・離」が大切です。
デザイナーとしての「守・破・離」
会社員としての「守・破・離」
個人としての「守・破・離」
あなたがもしインハウスデザイナーだったら、この三つを意識しましょう。
必ずレベルアップできるはずです。寧ろこれを意識していないとデザイナーとして10年後大変な事態に陥ってしまうかもしれませんよ。
「守・破・離」とは?
そもそも「守・破・離」とは、日本での武道、芸術、茶道など創造的過程のベースとなっている思想です。師弟関係の在り方を説いたものでもあります。
「守」
まず型を守ることから全ては始まります。一人の師匠について自分の技を磨く過程。
守破離の「守」は一番むずかしいです。徹底的に真似をするにそれだけのスキルが必要ですから。一朝一夕でできる事ではありません。
「破」
一人の師匠からの学んだものを壊しより自分に合った型を模索する過程です。
師の流儀を極めた後に他流をも研究することで既存の型を破ります。
「離」
「離」は、自己の研究を集大成し、独自の境地を拓いて一流を編み出すこと。
型にはまらない唯我独尊の状態。または自信が編み出した型が広く世界に認められる境地を指します。
なんか概念的で難しいですね、なんとなく「あ~~、うん、なんとなく言いたい事は分かるわ。。。」って感じでいいと思います。
それでは3つの「守・破・離」について考えていきます。
将来大変な目に合わない様に今から準備しましょう!
デザイナーとしての「守・破・離」
「守」
まずは師匠と呼べる人を見つけて下さい。ここで師匠が見つからないような職場だったら近い内に辞める事を考えましょう。師匠と呼べる人がいないとあなたの成長速度は著しく下がります。ヤバいです。
師匠の思想、スキル全部を真似するつもりで3年過ごせば必然的にある程度の型ができるはずです。それがあなたのベースになります
もちろん僕にも師匠と呼べる人がいます。元上司です。
めちゃめちゃ厳しい人で、入社してから何十回泣かされたか分かりません。
(正直社会人になってから泣かされるなんて学生時代には想像できなかったです)
会社の大勢の前で泣いてしまった恥ずかしい思い出もありますが、今では良い経験だったと思っています。
「破」
次は師匠と一時あえて距離を置きましょう。
経験を積めばあなたの周りに様々な強みをもった人たちがいる事に気づくはずです。
どんな人でも強みはあります。部分的にでいいのでその人たちの強みをパクリましょう。必要なかったら後で捨てればいいだけです。
「離」
独自の境地を拓いて一流を編み出すこと。型にはまらない唯我独尊の状態。これは正直難しいですよね。。。
生涯90%以上の人達は辿り着くことができない境地だと思います。
なので僕はとりあえず後輩、部下にあなたのデザイン論を上手に教えられるように成る事を目指すべきだと考えています。意外と「ああ、この人教えるの下手だな。。。」と感じるデザイナーって多いです。センスが良い人ほど陥る傾向がありますよね。
型にはまらない唯我独尊の状態=長嶋茂雄 元監督
部下、後輩に上手に教えられる=野村克也 元監督
と例えると少しは分かりやすいですかね?
率先して人に教える機会を創りましょう!「仕事が忙しいから。。。めんどくさい。。。」という人が多いからこそ差をつけるチャンスです!!!
教えられる側より教える側の方が遥かに学びが多いのです◎
photo credit: Group of happy business people clapping their hands via photopin (license)
会社員としての「守・破・離」
「守」
どんなにダメな会社だとしても学べることは沢山あるはずです。だって学生の内は何も持っていない人が殆んどですからね。例え師匠と呼べる人がいなくても会社員としては絶対にどの会社にいっても成長できます。
もし成長できないとしたら、あなたの方に問題があります。
そもそも完璧な会社なんてないです。ダメならダメで多くの気づきを得られるはずです。
「破」
僕の好きな言葉を紹介します↓
『あなたは、あなたが一番親しくしている5人と同じ人生を生きる』
会社に所属してそこが自分の世界の全てになっていたら、あなたは両隣に座っている同僚と同じ人生を生きる事になります。もし上司の陰口を言っているのなら将来陰口を言われる上司になるか、一生今の役職でしょう。人生とはそういうものです。
最低でも30代になったら何が何でも社外に出る事を意識した方が良いです。
■会社の先輩に誰か社外の人を紹介してもらう。
■Peatixなどのサービスを利用して自分が興味のある分野のミートアップに参加する。
■とりあえず転職活動をしてみる。
「将来、同僚と同じような人生じゃなんか嫌だなぁ。。。」と感じていたらとにかく動きましょう。外に出ましょう!
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「離」
所属している会社の中で「こういう仕事だったら他の誰にも負けない!」と言える何かを持っていますか?
もしあなたが30歳以上で持っていなかったら結構ヤバいと思った方がいいです。
将来自分がやりたい事をできなくなってしまう可能性が高いですよ。
でも大丈夫です。大体皆それぞれNo1になれる得意分野をもっています。僕の周りの人達をみてもそう感じます。
ただその事を意識していない、意識できていない人が多すぎる気はします。。。
もったいないですよね?
なので「離」の段階として「こういう仕事だったら他の誰にも負けない!」と宣言できる自分の強みを意識して、そこを伸ばす行動を取ることが望ましいです。
それができれば会社という枠組みの中でも、自分の好きな仕事を選んで働ける社内フリーランサーのような存在になれるはずです。
(僕も現在は社内フリーランサーになる事を目標に行動しています)
社内で自由に行動しても許される人材になれば社外に出ても生きていけますよ、きっと。
photo credit: Meditating above the dunes of Sahara via photopin (license)
個人としての「守・破・離」
「守」
みんな大人になれば自分の流儀というものはすでに持っているはずですよね。
それに良いも悪いもない気がします。。。
「破」
「自分の流儀に囚われずいろいろな流儀に触れよう」と 言うのは嘘です。
個人の「破」の段階では情報を捨てる事が一番大切です。
最近気が付きました。
みんな周りにインプットされる情報があり過ぎてパニック状態になっていますよね?
特に会社の会議に出席すると凄く感じます。
大体会議で発言を求められたらこんな感の人が多いのでは?↓
A部長も立てなきゃいけないし・・・B部長も立てないといけない・・・
「それだったらここはお茶を濁した発言をしよう」
「A部長の意見に賛成する立場を取りつつ、B部長を擁護する発言もしなくては。。。」
で、結局あなたは何がいいたいの?って発言をする人が多すぎます。
「自分の流儀に囚われずいろいろな流儀に触れよう」といっている場合ではありません。しっかりと自分を取り戻すことが先決です!
これはインターネットの発達で情報があふれてしまっている事も原因かもしれません。
SNSのインプットされる情報も溢れていて、現代人はみんな公私ともパニックになっていると思うのです。
日々勝手にインプットされる情報をしっかり整理する時間を創りましょうね。
自分を取り戻すのです^^◎
「離」
インプットとアウトプットのバランスをしっかり考えてください。
今の社会インプットがあり過ぎですよね?
みなさん自分自身のアウトプットを意識しましょう◎
まとめ:情報発信のメリット
僕のブログを始めた理由はこれです。
インプット量とアウトプット量の最適化。
ブログを運営している人は共感して頂けると思います。
ブログをやっていない人は騙されたと思って初めてみて下さい。
きっとメリットを実感するはずですよ◎
■アウトプットを意識するとインプットの質が上がります
■周りの意見に流されなくなります
■自分を持てるので会社で働く事が楽になります
これからの世の中、会社員としての自分より、デザイナーとしての自分・個人としての自分が大切だし、その存在感がどんどん大きくなるはずです。
インハウスデザイナーのみなさん、そこをしっかり意識していないと10年後ヤバいです^^;いや、本当に。。。どんどん行動していきましょう。
SNSでただ流れている情報に溺れているより、ブログを書くことで自分の意見をしっかり見つめなおす時間を取る事。それが今の時代を上手に生きる上で求められている事ではないでしょうか?そして情報を発信していると自然と良い情報が自然と集まってきますよ^^
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