「デザイン事務所・プロダクションは低収入・・・」
「デザイン業は長時間労働で体力勝負だよね・・・」
「営業の人は早く帰っているのに、何でお給料は僕らと一緒なの・・・?」
「大手企業のデザイナーより実力はあるのに不公平だ・・・」
「今はまだ修行期間だからしょうがないんだ・・・」
今の時代。こんな事を考えているデザイナーさんも多いでしょうσ(^_^;)
僕自身。今までデザイン業界で10年ちょっと働いてきて、酸いも甘いも経験してきました。
芸能界や音楽業界まではいかないですが、デザイン業界も大きな格差が存在する業界であることは間違いないでしょう。
頑張れば大成功できる、格差の大きい職業が良いのか?
実力に関係なく、みんな平均的に稼げる職業が良いのか?
まぁ、人それぞれ思う事はあるでしょう。
平均して高収入な職業もありますが、当然、そういう職業に就くには大変だったりしますよね?世の中の仕組みを観察したり、考えるのは凄く面白いですね。
今日は『デザイナーの収入格差』が生まれる理由と、格差はどのように分布しているかの考察です。特にこれから30年~40年と長い期間働く事になる、若手デザイナーの方のキャリアを考える上で参考にして頂けると嬉しいです^^
そもそもスキルの格差が大きい職業
まず『スキル』を視点に考えてみましょう。
専門職なので当然ですが、デザイナー間のスキルには驚くほどの差が存在します。
デザイナーやその他のクリエイティブ職で働いた経験がある人なら当然知っていることでしょう。
■経験の浅いBさんが一生懸命、何度も何度も修正しながら2週間かけて仕上げたデザイン案
■経験豊富で周りの人からも一目置かれているSさんが、パパッと数時間で仕上げたデザイン案
コンペに出したら圧倒的支持を得て、後者のデザイン案が選ばれた。
こんな事は日常茶飯事。。。σ(^_^;)
そもそも難易度が高く、『経験の浅い人だけでは半年経っても目標のクオリティーに到達しない・・・』という仕事もあります。これは3DCGデザインや実際に立体をデザインする仕事・コンサル業も含んだ仕事の場合によくみられる事でしょう。
デザイナーのアウトプットは時間を掛ければ必ずクオリティーが上がるという訳ではありません。当然の如く、スキルの高い人に単価の高い仕事が集中する傾向がありますね。
高スキル⇒高収入
コレは分かりやすい図式ですね^^
しかし、この方程式は全てのケースに当てはまる訳ではありません。
次は『企業』を視点に考えてみます。
デザイン会社間の収入の偏り
大きく分けて3つのグループが存在します。
そして、それぞれの下で説明するように特徴が全く異なります。
①大企業or業界大手の場合
勤めている人の数が多い会社ほど収入は高くなります。
人が多ければ多いほど、そこで働いている人はお得になるでしょう。
スキルの高い低いも多少関係ありますが、大部分は所属している会社の規模や収益率に比例してお給料が決まります。スキルが低い人がいてもカバーできるだけの余裕もあります。デザイナーとその他職種の業務負荷もバランスされている事が多いですね。
規模が大きいほど⇒高収入
という図式です。
しかし今の時代。大企業と言えど安泰ではないですよね?
所属 している会社に依存するのは怖いです・・・><
➁中規模~小規模の会社の場合
勤めている人が多くなっても収入は上がりません。
若手の場合、人数が増えるほど逆にお給料が下がる場合もあります・・・
スキルが低い人の仕事を、多少無理してスキルが高い人がカバーしている場合。デザイナー職の業務負荷とその他職種の負荷が一致していない場合が多々あるのも特徴の一つです。
この場合。①のケースとは違い、人が多ければ良いという訳にはいきません。規模が大きい会社の方が一見安定している様に思われますが、中規模~小規模の会社の場合、全てのケースに当てはまる法則ではないので注意しましょう。
規模が大きくなる⇒収入が減る場合もある
という天邪鬼で予測困難な結果になります。しっかりと企業文化や経営方針を見定める必要があるでしょう。
超小規模の個人事務所の場合
ここは本当にもうピンキリ・・・^^;
最近はSOHOで働くデザイナー人口が増えたので、さながら戦国時代の様な感じですかね?大企業や大手企業に勤めている人達の収入の何倍も稼げる人もいれば、その反対の人も大勢いるでしょう。
しかし一点特徴があるとすれば、、、
『高スキル・高収入な人は、同じような自分と同じスキルレベル・収入の人達と群れる』という傾向が強いです。
プロダクトデザイン・グラフィック・web・3DCG・CADモデリングなどなど、どの業界にも『少数精鋭のデザイン事務所』が存在します。冒頭に述べた、難易度が高く、経験の浅い人だけでは半年経っても目標のクオリティーに到達しない類の仕事を請け負っている様な会社ですね。
下記の様な特徴があります
■都心・賃料の高い場所に拠点がある
■太いパイプが複数ある
■ニッチな市場で競合が少ない
■求人情報は出回りにくい(知人の紹介が多い)
■代表が超優秀
■個人でも十分働ける人達の集団
一般的に有名ではなくとも、凄い人・会社は存在します。
真にスキルが高い人は、企業などには所属せずに個人またはスキルの高い人同士で集まるのが必勝パターンでしょう。
まとめ
『個人の時代が来た』と最近良く聞きます。
そして、それを実感している人も多いと思います。
今後は益々、デザイナーの収入格差は広がる可能性が高いでしょうσ(^_^;)
これからの時代を考えるとやはり【少数精鋭の個人事務所が最強】ではないでしょうか?
夢がある一方、ちょっと怖い時代ですね。。。( ̄Д ̄;;
日々色々な方向にアンテナを張って、チャンスがあったら即行動。
自分の可能性を狭めず、何事にもオープンな気持ちでチャレンジする心構えがこれからのデザイナーには必要だと僕は思います。
でわでわ、今日はこの辺で。良いデザイナーライフを(=^▽^=)ノ
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